ちゃぷれんの広場

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9がつのコラム (2024年09月01日)

〈チャプレンのコラム〉

「時間が止まればいいのにな」

ザ・ハイロウズというロックバンドが2000年にリリースした『青春』という歌を思い出しました。そこに次のような歌詞があります。

「時間が本当に もう本当に 止まればいいのにな

二人だけで、青空のベンチで 最高潮のときに」

校庭のベンチでしょうか。恋する二人が、ドキドキしながら、幸せそうに微笑み合っている情景が、この歌詞から浮かび上がってきます。二人にとって、それは、まさに喜びの瞬間であったことでしょう。この世には、つらく悲しいことがある中で、この喜びの瞬間が過ぎ去らずに、このままずっと続いてほしい。その想いが、「時間が止まればいいのにな」という言葉に溢れています。

聖三一幼稚園の礼拝では、毎回「主の祈り」を唱えますが、その祈りの中に「み国(みくに)が来ますように」という文言があります。「み国(みくに)」とは、「神の国」「神の支配」のことです。私たちは、礼拝の中で、「『神の国』が私たちのところに来ますように」と神さまに向かって祈るのです。

確かに、この地上にあって「時間が止まればいいのにな」と思える喜びの瞬間があるのだと思います。美しい花に見とれた瞬間、子どもの成長に感動した瞬間など、それら喜びの瞬間に、私たちは「神の国」を垣間見ます。