園長先生のコラム

8がつのコラム (2024年08月01日)

❀ トントン ❀

給食の後、年少さんのお友だちが私に「トントンして」と言ってきました。恥ずかしながら、どのように返事をしてよいか戸惑っておりましたが、しばらくして、その意味が理解できました。どうやらお昼寝の際に、背中や肩を「トントンして」ということだったようです。実際に「トントン」しながら、園児たちの寝顔を見つめておりますと、そこでふと「わたしとあなた」との人格的な関係性を感じ取りました。つまり言葉にしなくとも、「トントン」することが、お互いに「わたしは、ここにいる」「あなたの側にいる」という呼びかけになっているのだということでした。

聖書には、「インマヌエル」という言葉があります。「神さまは私たちと共におられる」という意味です。それは、単に2千年前の客観的な言葉ではなく、今も神さまが直接私たちに呼びかけられる言葉です。悲しい時、苦しい時、ひとりぼっちに感じる時、神さまは、私たち一人ひとりに向かって、まるで「トントン」するかのように、「わたしは、ここにいる」「あなたの側にいる」と呼びかけられるのです。

私たちがお祈りをするとき、はじめに「神さま」と呼びかけます。そのように神さまも私たち一人ひとりに向かって、「わたしは、ここにいる」「あなたの側にいる」と呼びかけられます。